げにおそろしきは…
オホーツクに消ゆのBGMを聞くとしんみりする、そんなとあるお盆の夕暮れ。
残暑どころか冷夏の関東ですが皆様はいかがお過ごしでしょうか。
今回は幽白となんのゆかりもない話。
夏ってなんとなくホラーチックなものに興味をそそられたりしませんか?
怖い~無理~!とは言いながらも、好奇心には抗えない…そんなあなたにおすすめなのが
の2作品。
まず
【ファミコン】バイオハザードの元になったと言われる、カプコンの名作RPG『スウィートホーム』 - おしょ〜の激コアゲームライフ
1989年に発売されたFCソフト。
調べて出てくる画面見ただけでうわあ怖ええええ!と絶叫したくなるんですがそのグロさだけで敬遠するのは勿体ない本作。
同年に公開されたホラー映画が原作で舞台は日本。ドラクエやFFのそれとは違う、ファンタジー要素ゼロのRPG。
これだけで残念臭がすごいんですがそれを見事に覆す名作なわけですよ。
昨今の下手なホラーゲームより怖いです。マジです。
スウィートホームの世界観はひたすら哀しいです。タイトル詐欺も甚だしいくらい甘くない、というか人すらいない、死体だらけの家です。その皮肉がまた面白いんですけどね。
いやそもそも「スウィートホーム」=暖かい家庭ではなく、単に「愛する妻の居る家」としてとらえるのであればあながち間違いではない。
愛する妻と言っても手の施しようのないバケモノですけど…
殺されても尚、妻と共に。夫のその愛情の深さと言ったら。家族愛といいますか、そんな一言では片付けられない、考えさせられる作品です。
これをどう爆拳で表現したらいいかわからない。世界観がかけ離れすぎて笑
爆拳クン、君がただのアホでよかった。
お次は
1994年に発売されたSFCソフト。こちらも現代まで語り継がれる名作です。
おススメはSF編。
こちらは画面でビビらせるようなホラーっぽい感じではなく、じりじり…じりじりと滲みよる恐怖感が夏の暑さに程好い清涼感をもたらしてくれます。
ストーリーはシンプルで、宇宙船の中で人間がバタバタと死んでいくんですが
その人間同士の関係がまた複雑というか…リアルというか。いきなり男女の三角関係とか始まるので笑
とある青年「仕事も恋も順調!さあ資格試験だ、受かったら彼女と一緒になろう」
→結果「誠に残念ながら、試験は…」
→同僚「彼女はお前にはとっくのとうに愛想尽かしてるぜ」
→彼女と同僚ラブラブ。生き地獄
→同僚、不慮の事故で死亡
→彼女気がふれる(その狂いっぷりが怖い)
→青年チャンス再び?と思いきや青年に対し彼女「私はあなたのものにはならないわ」
→彼女の自殺行為に巻き込まれ青年死亡
別の意味で恐怖です。なんなのこの転落っぷり。自分に置き換えたら鳥肌ものです。
ちなみにゲームの主人公は青年じゃないんですけどね…
しかもこの話はSF編のほんの一部ですから。
仲間同士で恐怖し罵倒しいがみ合い、静かに静かに平和が崩れていく感じがなんとも恐ろしいのです。
頭が良いからこそ。感情があるからこそ。信念があるからこそ。
だからこそ相容れないものは排除してしまおうという動きがあるんですね。
ネタバレすると次々人間殺した黒幕はロボットなんだけど。
傍から見たら人間なんてのは愚かな生き物だ、という話ですね。
爆拳クンはその点ただのアホだからね。シンプルでいいね。
まあこの手の話では多分初っ端から死ぬタイプだろうけどね笑
おっと爆拳は妖怪だったな。すまん。
如何でしたでしょうか。
私がこの2作でお伝えしたかったこととは…
スウィートホームは美しいだけではない家族愛。たった一瞬の過ちから生まれた悲劇。妻は強い怨念となり数えきれないほどの命を奪った。夫は命を賭してそんな妻を止めるよう努めた。それが妻への償いであり愛だった。
ライブアライブは人間同士がくだらないことで憎み傷つけあう醜さ。
人間によって造り出されたロボット、そのロボットによって人間は殺され、そして何が大切なのかを教わる。
私たち人間にとって最も恐怖をもたらすのは…
そう、かの冨樫先生もおっしゃってたでしょう
実に恐ろしきは人間と。